2015年4月11日土曜日

マイクロカウンセリング  Microcouseling

マイクロカウンセリング

 マイクロカウンセリングとは、ひとつのカウンセリング理論を説明するものではなくて、カウンセリングの基本とされる要素をひとつひとつ技法として取り出して名称をつけて、可視化して学びやすくしたコミュニケーショントレーニングの体系と考えてよいでしょう。「マイクロ」とは細分化とか最小単位のという意味ですが、採用するカウンセリングや心理療法、ソーシャルワークの理論や流派にとらわれずに、カウンセリングの基礎を学ぶことができる優れた方法として定評があります。
 アレン・E・アイビィが様々な流派の心理療法やカウンセリングのモデリングを行って技法を体系化したものが始まりで日本でも日本マイクロカウンセリング学会が研修会を開催しています。

<学ぶべきこと>

 カウンセリングの技法を階層的に捉えた「マイクロ技法の階層表」は、非常に示唆に富んでいるものです。「文化的要素やウエルネス」をベースに「関わり行動」「開かれた質問・閉ざされた質問」「クライエント観察技法」「はげまし・いいかえ・要約」「感情の反映」「5段階の面接技法」「対決」「焦点のあてかた」「意味の反映」「積極技法」「技法の統合」「個人的スタイルと理論の決定」というカウンセリングの学びの階層が体系化され、ピラミッドのように表現されています。そのひとつひとつが演習として学べるようになっています。カウンセリングを理論だけでなく、技法として使えるようにしていく体験して、使ってみる演習を通して身につけていけるように整えたところはとても優れています。

http://www.microcounseling.com/pdf/hierarchy.pdf

<読んでおくべき本>

「マイクロカウンセリングー”学ぶ-使う-教える”技法の統合:その理論と実際」アレン・E
・アイビィ著 福原真知子 訳 川島書店